ヒデクラの英語体験ドキュメンタリーシリーズ[番外編]


エッセイ風『留学成功の秘訣』第6話

〜米国での留学生活を成功させる為のエッセイ風ノウハウ集〜

[第6話:留学成功の為の勉強法(基本編)]

 第5話では、現地での食事の重要性についてふれましたが、今回からは、 実際のキャンパスでの留学成功の為の勉強の仕方等々のノウハウを順に伝授 してゆきます。
 かなり前の私の大学院修士課程(コンピュータ・サイエンス専攻)の時の ケースが主体となりますが、他のコース専攻の人や、学部留学の人にとって も参考になることが多々あると思いますので、私の話をベースに応用しても らえば良いと思います。

 少し余談になりますが、以前、『波乱万丈の留学体験記』でも書きました ように、米国の大学は必ずしも4年行く必要はありませんし、また学部の中 での専攻コースも入学してから、追加や変更が出来るようであり、たいてい メジャー(主専攻)とマイナー(副専攻)の掛け持ちで学位をとる人が多いよう です。そして、大学の4年生くらいになると、学部卒の単位は全て取得し、 大学院の科目をとっている人もいました。(現に、私の取っていた大学院の授 業に出ている学部生の人もいました。)
 更に、ビックリすることに、私は工学系(MS取得コース)でしたが、必 要単位の内のいくつかはMBAの科目や他の大学の科目までも有効単位とし てカウントされました。(どれもB以上でなければならず、B−でも無効で あり、結構大変でしたが。−−−Bの意味が分からない人は、『波乱万丈の 留学体験記』第6章をご覧下さい!)
 ですから、私の場合も自分の大学の専攻科目で気に入った授業がなかった 時には、近くの大学の授業を申込んで受講したり、自分の大学のMBAの授 業を取ったりして何とか規定の修了単位を確保しました。(これらの情報は 全て自分で調べた上で、手続き等々アドバイザの教授の指導を得つつ、全て 自分でやりました。−−−米国では、何でも自分でやることが大切です。分 からないことは積極的に教授に聞いて、どんどん自分で進めることが重要で す。)

 それでは、まず今回は勉強法の基本として、一番基本的なポイントを列挙 し、次回からこれらを踏まえて実践編に入ることにしましょう。

1.留学を成功させる為の勉強として一番重要なポイントは、既に推測がつ いているかと思いますが、やはり英語力です。
 良く、「英語の力をつける為に留学する」とか、「留学すれば英語がうま くなる」と信じている人がいるとすると、それはある意味では間違いです。
(山田光顕氏のHP『英語はこう攻めろ!』にもありますように、留学経験 なしに、英語の実力をつけている方は沢山います! 重要なのは、本人の考 え方や自覚です。)
 留学しようとするくらいの意気込みのある人は、既にTOEFLや他のテ ストをクリアしており、ある程度の英語力がある人が殆どだと思いますが、 本当に米国で学んで、出来るだけ短期間に学位を取得しようとする人にとっ て、総合的な英語力が既についていると大変有利です。
(仮に、入学が許可されたとしても、TOEFLの点数が低いと英語の集中 コースを取らされたり、そこまで行かなくても、現地のいわゆるネイティブ に対抗して学んで行く為には、かなりの英語力が要求されることを覚悟して おいたほうが良いでしょう。−−−これは脅しではありません。大学は英会 話学校ではなく、きちんとした勉強をして、学位を取得するところなのです から。英語は、あくまでも、コミュニケ−ションの一手段に過ぎません。)
 ですから、留学する前には、出来るかぎり自分の英語力を鍛えておいて下 さい。日本にいても、色々学ぶ教材(もちろん、メルマガ等々無償の大変役 に立つ教材も!)はあります。これらをフルに活用して、とにかく出来る限 りの英語力を事前に身につけておいて下さい。これが、留学を成功させる為 の勉強の一番基本です。

2.そうとはいえ、留学が目前に迫っていたり、既に現地で留学生活を開始 してしまっている人は、どうすれば良いでしょうか?
 そんな人の為に、もうひとつの重要なポイント(成功の為のいくつかのノ ウハウ)を伝授しましょう。

 (1)何事も恥ずかしがらずに、積極的に取り組むこと。
   日本人は控えめな性格の人が多いと思いますが、これは留学生にとっ
   て色々な点で不利です。例えば、授業中何も発言しないと授業に参加
   していないと評価されますので、出来る限り予習をして、自分が既に
   分かっていることでも、質問して確認するくらいの姿勢が大切です。

 (2)ネイティブに見習うこと。
   ネイティブの大学生は、これまで米国の学校での勉強の仕方を身につ
   けているので、彼らの勉強の仕方を良く見習い、真似をすることも大
   切です。その為には、積極的に友人をつくることも必要です。彼らか
   ら学ぶべきことは沢山あります。

 (3)情報を最大限に活用すること。
   私が米国に留学した頃は、まだインターネットもさほど普及していま
   せんでしたが、それでも大学のコンピュータに自由にアクセスでき、
   自宅のPCからもIDを貰って大学のコンピュータネットワークにア
   クセスできましたので、教授や友人とメールでファイルのやり取りや
   情報交換が出来ました。(市内の電話料金は定額でしたので、無償で
   これらのことが実現できました。−−−今であれば、インターネット
   を活用すれば、更に情報源を有効に活用でき、より良いレポート等々
   が作成できる筈です!)

 (4)最後に取って置きのノウハウを伝授しましょう。
   それは、教授のところに足しげく通い、何でも相談して、仲良くなる
   ことです。教授を利用する?と言うと言葉が悪いですが、教授を見方
   につけて、自分の勉強に利用しましょう。(大学院生には、アドバイ
   ザの教授がついており、何でも相談にのってもらえ、また、他の教授
   もそれぞれオフィス・アワーが設けられており、この時間帯には教授
   室で色々相談にのってもらえるようになっていました。)

 少し長くなりましたが、今回の話の締め括りとして私が実際に経験したエピソードをお話します。
 世の中、間違いや手違いは往々にして発生するものであり、私も危うくそ の手違いによって単位を一つ落としかねない出来事がありましたが、勇気を だして教授に話をして、何とか助かったという事例です。
 MBAの一科目である"Management Science"という科目をとった時のこ とですが、数学系の科目ということもあり、授業の課題や中間テストの成績 もまあまあの出来で、期末テストがよっぽど悪くない限り"B"以上は確実で あり、成績発表を心待ちにしていました。ところが何と結果は"F"となって いました。(成績は教授室の扉のところに学生番号と評価結果が紙に張り出 されるようになっていました。)
 私は愕然としましたが、期末テストもまあまあ出来ており、こんな筈はな いと強く信じて、教授のオフィスアワーに早速確認に行ったところ、何と期 末テストが提出されていないので、"F"だということでした。私はつたない 英語で絶対に提出した旨を主張したところ、答案の束をロッカーから出して 調べてくれ、その中に私の答案がちゃんとありました。そして、手違いで "F"となったことが判明し、すぐに評価を訂正して貰えました。("A"を期 待していましたが、結果は"B"でした。−−−しかし、それでも、修了有効 単位として十分であり、ホッとしましたが。)

 このように、留学生活中には色々な出来事に遭遇すると思いますが、留学 成功の為に一番重要なのは、何度も言いますが、英語力と積極性です。これ が勉強のみならず、留学生活全般にわたっての基本です。(私の場合も、最 低限の英語力と積極性がなければ、米国での修士号も取れていなかったで しょう。)
 次回は、いよいよ「留学成功の為の勉強法(実践編)」です。お楽しみに!

(現地での留学生活、大学生活に関しては、とても書ききれないくらい色々 な話がありますので、これは、『HajimePapaの英語体験ドキュメンタリー シリーズ』第3段として、別途企画したいと考えています。−−−いつに なるか分かりませんが、首を長〜くして、待っていて下さい。)

以下、この続きは、電子書籍「実践英語達人への道」【第2巻】でお読み下さい。

 今後、こんな話題を取り上げて貰いたい、等々のご意見がありました ら、ご遠慮無く、 多門院 英蔵宛およせ下さい。 宜しくお願いします。 

『留学成功の秘訣』目次、に戻る

2005年9月30日更新済み
 

英語・留学のページに戻る