【新・TOEIC高得点取得の秘訣】
〜 TOEICで860点以上取得したい人の為に 〜
<特別編6>
(あのTIME誌の読破ノウハウが完結です!)
※2011年12月4日追記更新分
- はじめに
このコラムの読者の方で、あの有名なTIME誌をご存知無い方はおられないと思います。
また、これまで読んだことは無いが、名前は良く知っていると言う方もおられると思います。
海外では有名な一般週刊誌です。そうです、単なる週刊誌なのです。
しかし、、これまで何度かTIMEを読もうと(定期購読しようと)したが、途中で挫折してしまった、
という方も多いのではないでしょうか?
実は私もかなり前はそうでした。(というか、今でもあまり状況は、変わっていませんが。 (^_^;) )
英語に興味を持ち出した中・高校生、あるいはそれよりももっと先の大学生の時や、会社に入社後も、
何度かTIMEやNewsweek、あるいはリーダーズダイジェストのような英語雑誌を読破しようとトライしたことが
ありましたが、そう長くは続きませんでした。
しかし、その後、海外への出張生活、大学院留学、仕事を経験するうちに、これら英語雑誌に対しての
恐れがなくなるというか、取り組み方が少しずつ変わってきました。
当然、これらの英語雑誌に限らず、英文を読むには、基本的な文法、語彙力等々が必要なのは
言わずもがなですが、実はTIMEの読破には更なる重要なポイントがあったのです。私はこれまで
そのことは明確には意識していませんでしたが、ある本を手にして、そのカラクリが理解できたのです。
(ちょっと表現が大げさですが、ほんとうです!)
ただ、ここで一言いっておきますが、既に読者の方はご存知だと思いますが、道場主である私の
英語力はたかが知れています(「実践英語」としての活用は何とかできていますが)ので、TIMEのような
英語雑誌を当然スラスラ読めると言うわけではありません。
しかし、毎週自動的にTIMEが自宅に送付されてきますので、積読(ツンドク;つまり、読まずに
積んでおくだけ)にするわけにはいきません。高いお金を払っていますので。
よって、私の場合は、1週間で何とか読了します。読了といっても、全く興味の無い記事や
政治経済関連の難しそうな記事はあまり読みませんので、ページをめくり、興味のあるところを拾い読み
するだけです。
しかも、TIMEの見出しや書かれ方は難しいので、意味を取り違えているところがあるかも知れませんが、
大体の内容が分かればOKと割り切っています。よって、辞書(私はもっぱら電子辞書を持参していますが)を
よっぽどのことが無い限り使わず、そのまま読み切ります。
これらは通勤等々の隙間時間を利用して実施しますが、1週間が経ち、次のTIME誌が届けば、
古いTIME誌をカバンから出し、新しいTIME誌を代わりにカバンに入れます。
こんな感じで、私の荒くたいTIMEとの付き合いが続いていますが、何とか今現在継続できているのも、
このような肩肘張らないTIMEとの付き合い方のお陰だと思います。
これから、いよいよ本題です!
※2011年12月5日追記更新分
そんな折、先日、本屋で「なぜTIMEが読めないのか」というタイトルの本を見つけました。その本のサブタイトルは、
「TIME見出し速読術」でしたが、何よりも私がその本を即買おうと決断した理由は、その本の著者にありました。
「英語道」の提唱で、英語界では知る人ぞ知る、あの松本道弘氏が著者だったのです。
皆さん、松本氏をご存知ですよネ? 私が松本氏を始めて知ったのは、確か高校生の頃だったと思います。
もうかなり前のことですので、最初に手にした書物の名称は忘れてしまいましたが、英語に関してのイメージ
を根本的に変える(良い意味で、英語への取り組み意欲を沸かさせる)ような彼の著書により、私のその後の
英語というものに対しての取り組みやモチベーションが大いに上がったと言う記憶が残っています。その有名
な人(恩人!?)の著書でしたので、思わず買った次第です。
その著書の情報を、以下に記しておきます。
『なぜTIMEが読めないのか』
TIME見出し速読術
(著者:松本道弘、発行:小学館、定価:1,300円+税)
ISBN4−09−310531−6
また、イントロとして、本の帯のコメントを追記しておきます。
「見出しが読めればタイムがわかる! いかにすばやく最新情報を読み取るか 36年間のタイム経験が応える」
そして、更に裏の帯には、
「36年間タイムとつきあってきた著者が、タイムの見出しを速読
するために、具体例に即して本書で力説する3つのポイント
・英語の裏の意味と「遊び」を知る
・音のメッセージを聴く
・トータルな英語情報に鋭敏になる」
と、書かれてあります。
なるほど、本文中にも書かれていますが、35年間以上TIMEを年間購読している、この英語の達人である
著者でさえ、
「今でもカバー・ツー・カバー・リーディングするたびに疲労を覚える。
まだ、forced speed-reading(構えの速読)の域から抜け出せないから
だろう。」
と言っていますので、まだまだ初心者の私なんかが完璧に読破できる筈はありませんネ。
この先に進む前に少しばかりの警告!?を。
このコラムの読者の方で私なんかのうんちくよりも、先ず上記著書を読んで、早くTIMEを読めるようになろう、
とか、あるいは既にもう買われている人もいるかも知れません。
しかし、この本ははっきり言ってある程度英語力のある方やこれまで何度もTIMEを読破しようと悪戦苦闘された
経験のあるような方でないと、少し手に余すかも知れません。おそらく、きっと。
(松本道弘氏は、既にご存知の方も多々おられるように、我々英語の素人から見れば、まさに「英語の達人」、
「英語の神様」と言っても過言ではないでしょう。その著者が書くような内容を理解する為には、
やはり読者のほうもそれなりの知識や理解しようとする努力が必要です。
つまり、著者とのギャップを埋める必要があるのです。
警告といっては大げさですが、ひとことご参考までに述べさせて頂きました。しかし、それでも読みたい!と、
思われる方は是非一度、書店でご覧になった上で、是非、ご購入されて下さい。
(因みに、松本道弘氏は他にも数多くの「英語道」関連の著書を出されています。)
ということで、前置きが長くなりましたが、より皆さんのレベルに近い道場主である私の目から見た、
TIME崇拝論!?について、さあ一緒に考えて行きましょう!
※2011年12月20日追記更新分
ここでは、なぜTIME誌が読めないのか?、について考えて見ましょう。
なぜ、『TIME』が読めないのでしょうか? TIMEといえ、たかが一週刊誌です。読む人の英語力が問題なのでしょうか?
そして、日本人の英語読解力はそんなにプア−なのでしょうか?
昔から、日本人は、「リスニング、スピーキングは不得手だが、文法は得意でリーディング、ライティングも得意だ。」と
言われていたというのは、嘘なのでしょうか?
既に以前から私のメルマガを読んで頂いている読者の方は、必ずしもこの神話?は正解ではないというのが、お分かりかと
思いますが、では、どうすればTIMEをスラスラ読めるような、英語力が身につくのでしょうか?
TIMEをスラスラ読むには、どの程度の英語力が必要なのでしょうか?
今回は、このあたりを中心に考えてみましょう。
松本道弘氏は、既に以前ご紹介しました彼の著書「なぜTIMEが読めないのか」(小学館発行)の中で、彼の提唱する「英語道」
とTIME読破の英語力とを、パレートの法則を使ってうまく表現していますので、ここで少しご紹介しましょう。
(これによると、如何にTIME読破への道は遠いか、逆に言えば、英検1級やTOEIC950点レベルの英語力でも、TIME読破の
英語力に比べてまだまだレベルが低いことが良く分かると思います。)
ところで皆さん、パレートの法則はご存知ですよネ。もともとは富と収入の分布率が80対20に落ち着くという、
経済学者のVilfredo Paretoが1897年に発表した法則ですが、この80/20ルールは経済原則以外のあらゆる現象にも
当てはまるとして、有名になっています。
彼の著書によると、TIMEがスラスラ読める有段者の域を「段」と定義して、パレートの法則を適用しています。つまり、こうです。
1.英語をモノにしたい人100万人のうち、本気の人、1万人
→100万人のうち、ただ単に英会話が出来ればよいと思って
いる人10万人、そのうちの本気で英語を頑張っている
1万人の階層。ただし、まだ、英語道級外。
2.1万人のうち、2000人が英語道3級
→リスニング、スピーキングに力を入れ、ある程度英語に自信
があるが、TIMEとなると敬遠し、TIMEの英語なんか
英会話に役立つはずが無い、と恨む階層。
3.2000人のうち、400人が英語道2級
→TIMEには手が届かないと知りつつも、TIMEを年間購読。
しかし、すぐに挫折。見出しがさっぱり分からない、と怒る階層。
英検準1級以上、あるいはTOEIC900点弱くらいの力が
あるにも関わらず、TIMEを10ページも読めない。
4.400人のうち、80人が英語道1級
→この段階で既にわずか80名となった。この段階だとある程度
活字になれ、一週間で20〜30ページは何とか読める。
しかし、カバー・ツー・カバーで3、4時間かけて読むのは
辛い。TOEIC950点以上、英検1級の力がありながら
自分の英語力はこの程度か、と言う泣きの階層。
5.80人のうちのわずか16名が英語道初段
→「まだTIMEがこないのか」と待ち遠しく感じる。
これがTIME道の有段者。笑い(悟り)の階層。
如何にTIME読破への道のりが厳しいかをご理解いただけたでしょうか?
松本氏によると、英語道初段でもTIMEの名人にはまだ程遠く、英語道3段程度以上の実力が必要だそうです。
(これによると、100万人の日本人のうち、英語道3段以上は一人いるか、いないかくらいになってしまいますネ。 (^_^;) )
上記から判断するに、並みの英語力でTIMEを読破しようと思うこと自体、無謀だということになってしまう。
しかし、私はここで敢えて言います。興味の(予備知識のある)記事であれば、もっと読める確率が高くなると。
実際、私は米国の大学院でTIMEなんかの週刊誌より難しいぶ厚いテキストを何冊も読まされました。
しかも、短時間のうちに。私は全て完全に理解してすみずみまで読んだわけでは決してありませんが、
何とか単位も取れ、それなりに知識も身につきました。
要は、何でも要領なのです。多分、TIME読破も、このTIME読破に見合った要領が必要なのだと思います。
そして、如何に自分の英語力以外の力を活用して、TIMEをよりたやすく、かつ恐れずに要領よく読破するかを、
更に皆さんと一緒に考えて行きましょう。
※2012年1月3日追記更新分
なぜ、日本人は『TIME』が読めないのでしょうか? いや、読んでいる人、読もうとしている人は
結構いると思います。ただ、その理解度や読み方は別の問題として。
前回、松本道弘氏の著書「なぜTIMEが読めないのか」(小学館発行)のなかの、英語道と
TIME読破力(TIME道)との関係を引用しましたように、日本人100万人のうち、「まだTIMEがこないのか」と
待ち遠しく感じるようなTIME道の有段者は、わずか16名となります。
さほど、TIMEへの道はイバラの道のようです。
(私なんか、まだTIMEの中の興味のある記事すら読んでいないうちに、次のTIMEが届き、
「もう、次のが来てしまったか」というような、まだまだTIME道の初段には程遠い、英語道2級程度ですが。(^_^;) )
ところで、この「英語道」について皆さんご存知でしょうか?
私は確か高校生の頃、初めて松本道弘氏の著書を興味深く読んだ際に、その書物の中に書かれてあった
「英語道」にすごく関心を持ちました。
その頃(今もそうだと思いますが)、英検1級(あの難しいことで有名な実用英語検定1級のことです!)合格は
かなり難しく、この英検1級の取得者はかなりの英語の達人だと信じていました。(実際、英検1級の所持者は、
それなりの英語力はあると思いますが。)
しかし、松本道弘氏の英語道でスケーリングすると、英検1級所持者ですら、やっと英語の基本ができた
英語道1級であり、TIMEが読破できるような、英語道初段にすら達しないレベルなのです。
(以前持っていました英語道スケールの載った書物はどこかに行ってしまいましたので、良く覚えていませんが、
英語道にはまだまだ上があった筈です!)
因みに、松本道弘氏によると、英語道初段でもTIMEの名人にはまだ程遠く、英語道3段程度以上の実力が
必要だそうです。
(これによると、100万人の日本人のうち、英語道3段以上は一人いるか、いないかくらいになってしまいます。)
ということで、何んか読者の皆さんのTIME読破に対しての希望を奪ってしまいそうですが、しかし、安心してください。
私の考えはチョッと違っています。
我々は、何も英語のプロになろうとしているわけではありません。留学や実ビジネス等で実際に役立つ「実践英語」を
身につけるのが目的です。そして、そのような観点から、あまり難しく考えずに、TIME他の英文書物に取り組むべきだと
思います。
しかし、TIME誌に限らず、英文の書物を読む際に必要なことが3つあります。
1.語彙力(単語力、熟語力等々、全て含みます。)
2.文法力(単なる暗記ではなく、本当に活用できる力です。)
それと、もうひとつ大切なのは、
3.関連知識(生活習慣や、読もうとする題材の予備知識も含みます。)
です。
そして、これらが三位一体となって、理解力、読解力につながるのです。
よく、簡単な英語のジョークでも日本人が笑えないことの背景には、多分に、3.が影響すると思います。
また、1.や2.に関しても我々日本人はかなり勉強している筈です。そうです、勉強はしています。
しかし、トレーニングを積んでいないがゆえに、活用できなかったり、忘れてしまったりしているケースが多い
のです。
それでは、1.2.及び3.を総合的に効率良く活性化し、英文をたやすく読めるようになるにはどうすれば、
良いのでしょうか?
次回は、このあたりをもう少し突っ込んでお話しましょう。
※2012年1月7日追記更新分
今回は、2002年8月5日号のTIMEの表紙を題材として、上記の真髄に迫って行きましょう。
尚、この同じ号は、既に紹介しました、松本道弘氏の著書「なぜTIMEが読めないのか」(小学館発行)の
62ページでも取り上げられています。 (そして、この松本道弘氏の解説記事が、大変参考になりました!)
TIME2002年8月5日号の表紙は、女性の顔のまわりを数多くの注射器やメスが包囲しているという
仰々しい表紙ですので、見出しのタイトルを読むまでも無く、美容整形か何かの関連記事であろうことは
誰でもすぐに想像がつくと思います。
しかし、TIME誌はそう甘くありません。以下の見出しが表紙に書かれてありました。すぐに意味が
理解出来ますか?
「 Under the Knife
Seeking beauty, love and success,
more Asians than ever
are reinventing themselves through
PLASTIC SURGERY.
Should you? 」
とありますが、どうですか? キーは、やはり大文字で書かれている、PLASTIC
SURGERYの意味の
理解ですが、このPLASTICという単語の理解がまず難しいところです。
私は、最初、整形手術ということで、シリコンか何かプラスティックに関連するものを使って行う手術を
Plastic Surgeryと言うのかな、と理解していましたが、大違いでした。このPLASTICには意外な意味が
あるのです。
これが、先週私が上げた三つの重要なポイントのひとつである「語彙力」につながるのです。
TIMEを読む際にはこのような簡単な単語でも表面の意味だけ知っていては到底理解に及びません。
と、えらそうなことを言っています私自身もまだTIME初心者ですので、TIME道有段者の松本道弘氏の
解説を、上著から引用しましょう。
著書によると、まず、plasticが使われている例をあげて、その中でplasticの真の意味を伝えています。
「vinylがそのまま使われることはまずない。ビニールハウスはplastic
greenhouse. カタカナ英語は
plastic(本物に見えるが偽物)である。
クレジットカードも一言plastic(マネーもどき)で済む(c.f.
Can you take plastic?)。整形手術を
plastic surgeryと訳すのも、けだし妙案だ。カタカナ英語はplastic
Englishだ。その心はどちらも
バレルのが怖い。」と。そして、更に、
「ホンモノとは、「虚」に対する「実」である。虚をrealに対するunrealと考えていたが、英語で言う
「虚」とはplasticにほかならないことを教えてくれたのが、このTIMEだ。plastic
surgery以外に
cosmetic surgeryという表現もあることを教えてくれた。cosmeticとは 「美容の、化粧の」という
意味だから、企業の粉飾決算もcosmetic jobと言うのだろう。
−−−(以下、省略)」と続く。
このようにplasticという単語ひとつでも奥深い意味があるのです。
因みに、私の電子辞書SR750(研究社の新英和中辞典が入っています)で
plasticを引いてみましたが、
(1)プラスティック(製)の
(2)ビニール(製)の
(3)形成力のある
(4)可塑(性)のある
(5)柔軟な、感受性の強い
(6)人工的な、不自然な
(7)[美術]造形の
(8)[外科]形成の
と、やっと最後に何とかplastic surgeryにつながる訳が出てきましたが、それでも「虚」というところの
ニュアンスはまだ伝わらず、よほど辞書の意味を深く考え、読み取る人でなければ、「にせの、見せかけの」
という、plastic本来の意味が分からないでしょう。
したがって、ここにTIMEの難しさがあり、ここまで理解しなければ日本人には永久に英語のウラが
分からず、TIMEの英語が見えないと言うことになってしまうのです。
ここで、もう一度冒頭の見出しの英文を読んでみて下さい。日本語に訳すまでも無く、きっと以前よりも、
理解が深まっていることでしょう。
(この記事に興味をもたれた方は、是非、TIMEのバックナンバーをご覧下さい。(^_^) )
あと、おまけとして、TIMEの本文中に"PLASTIC
DREAM"という見出がありますが、
もう皆さんはこの意味が容易に理解できますよネ。
因みに、松本道弘氏は、「儚(はかな)い望み」と訳しています。「虚」から「儚い」までもって行けるとは、
さすがです。更に、松本氏は、下記のようにも言っています。
「美しくなりたいというのは、虚しいことなのだろうか。日本語で言える語までカタカナ英語で化粧したり
プチ整形したりするのも、plastic effort(徒労)なのか。」と。
どうですか? TIMEの難しさ、奥深さが今回の例で、少しはご理解いただけたのではないでしょうか。
※2012年1月21日追記更新分
なぜ、日本人は『TIME』が読めないのでしょうか? いや、読んでいる人、読もうとしている人は結構いると
思います。と以前も書きましたが、英語力の証として、また、生の国際化情報の収集原のひとつとして、
TIME誌をスラスラ読めるにこしたことはないでしょう。
ただ、問題なのは、ここでの「読める」、「理解できる」といったレベルなのです。
前回の例でもあげましたが、TIMEの用いる言葉(単語)の意味ひとつにしても奥深いものがあり、普通、
我々日本人では理解に苦しむところが多々あります。しかし、しかしです、ここで諦めてしまってはダメです。
このコラムの読者の皆さんの為に取っておきの秘策を伝授しましょう。
しかしこれには大前提があります。以前も少しふれましたが、TIME誌に限らず、英文の書物を読む際に
必要なことが3つあります。
1.語彙力(単語力、熟語力等々、全て含みます。)
2.文法力(単なる暗記ではなく、本当に活用できる力です。)
それと、もうひとつ大切なのは、
3.関連知識(生活習慣や、読もうとする題材の予備知識も含みます。)
です。
そして、これらが三位一体となって、理解力、読解力につながるのです。
よって、もしこれからTIMEに挑戦しようという方は、何も難しく考える必要はありませんが、
最低限中学校で習うような文法力、語彙力は確実に身に付けるような最低限の努力をして下さい。
これにより、1.及び2.の基礎はクリアできます。
(多分、これはTOEICのBレベルの730点以上くらいに相当するのではと思います。更に言えば、
リーディングセクションの合計で、360点程度取得できていれば、多少リスニングが不得意で、
総合計700点前後であっても、まずはOKとしましょう。)
既に上記をクリアしている読者の方は、次回ご紹介します方法に従ってTIMEを読んでもらえれば、
ある程度は読めるようになるでしょう。
一方、まだ上記のレベルまでに至っていない読者の方も、心配いりません。私のこのコラムのなかの
『新・TOEIC高得点取得の秘訣』をお読みいただき、トレーニングを積んでいただければ、上記のTOEIC
730点レベルの力は必ず、すぐに身につきます。
しかし、問題はこれからです。
このベースである基礎力を活かして、かつ、あの難しい単語や表現の出てくるTIMEにどう取り組むかと
いうことです。これは多分に、読み方や上記の3.に関連するところがあります。
少し例をあげれば、TIME読破に限らず、実際に海外で現地の人と生活していると、
特に「英語」の勉強をしなくても、感性というか、何か自然とお互い理解できるような感覚が身についてきます。
実際、ここのところが一番のポイントであり、TIME読破に通じるところでもあります。
日本語でもそうですが、書かれていること、相手の言っていることを100%理解できているということは
少ないと思います。ただ、何となく、自然と理解できて、しかも大体あたっているというケースが多いのでは
ないでしょうか?
英語でも同じなのです。海外で生活していると、同じことを聴いても、最初は理解でき、分かる(当る)確率が
小さくても、だんだんこの確率は大きくなり、そのうちに自然と理解でき、しかも当っている、
ということが実際にあります。
ただ、ここで、そのような成長?があるか無いかの境目は、実は、上記の1.および2.の基礎力があるか
無いかなのです。小さい頃から何年も海外に住んでいるというケースは別として、我々大人にとって、
英語基礎力が無いと、かなり成長は難しいでしょう。
(これは、海外留学生が、その成果がでるか出ないかの分れ目にも相当すると言っても過言ではないでしょう。
それゆえ、私はいつも基礎英語力無しの留学は意味が無いと言っている所以です。)
2012年2月17日最終更新分
前回は、1.語彙力、及び2.文法力について少しお話しましたが、これらの基礎力がある程度出来ている
ことを前提として、今回は、3.を中心にTIME読破に向けてのスキルアップのノウハウをお話しましょう。
当然のことながら読もうという対象の内容、予備知識があると無いとでは、理解力にかなり差が出ます。
しかし、それよりももっと大切なことがあります。
それは、読もうとする対象への興味の度合いです。日本語でもそうですが、面白い小説なんかであれば時間を
忘れて読むふけることもありますが、難しい経済書なんかであれば、読むのに時間がかかり、しかも、
いやいや読んでいると全然内容が理解できないと言ったことが多分にあると思います。
ましてや、なかなか読みなれていない英語の書物であれば、余程興味がある内容で無い限りあまり読む気が
しないと思います。
よって、先ず最初は自分の得意な分野、興味のある内容に限って読むべきです。
けっして、TIMEの端から端まで全て読もうなどと大それたことを考えてはダメです。
いくつの記事を読むかは、その人の知識力、英語のスキルにもよりますが、1週間という限られた
時間内での読書ですので、先ずは、数ページの最も興味の湧く記事をひとつかふたつ選んで読めば
十分でしょう。
しかし、ここで重要なことがあります。それは、これらの記事の読み方です。
決して最初から辞書などを頼りにして、時間をかけて読んではいけません。
知らない単語、すっと理解できない箇所があっても、記事のひとつのまとまり、できれば最後迄
とにかく読み通して下さい。
どうですか? 興味のあるおもしろい記事であれば、最初は内容がよく分からなくても、
多分最後まで何とか読みとおせると思います。
これが大切なのです。(もしも、理解度がざくっと半分以下で、何が書かれているのか
全く理解できないようであれば、1.および2.の基礎をもう一度トレーニングし、TIMEへの挑戦は
そのあとにして下さい。)
そして、この同じ記事をもう一度、読んでください。
しかし、その前にひとつだけやっておくことがあります。それば、文中でキーワードと思われる単語や表現で、
意味の分からないモノがあったとすれば、事前にその意味(推測でもOKです)を辞書で確認しておいてから、
再度挑戦して下さい。
そして、今回は少しゆっくり目に、しかも表現の仕方(文法や熟語表現、等々)にも少し気にかけて、
じっくり読んで下さい。
先ほどのキーワードらしきものが出てきた時に、理解している意味がしっくり当てはまらないときには、
今回は途中で辞書で確認しても結構ですので、とにかく自分なりに理解できる読み方をして下さい。
今回の読み方は少し時間がかかると思いますが、1回目よりもかなり理解度が深まったのでは
ないでしょうか? (これで、70%〜80%は理解できているという感じがすれば、それで十分です。)
そして、しつこいようですが、同じ記事をもう一度、今度は最初に読んだように、さっと読み通して下さい。
1回目に比べてかなり理解度は深まっているかと思いますが、多分まだ少し理解しづらいところや、
しっくり行かないところがあるかも知れません。しかし、これで良いのです。
今度は、別の記事にトライして下さい。
これまで述べて来ましたように、TIMEには奥深いものがあり、けっしてすぐに完璧に読みとおせるものでは
ありませんが、これで十分なのです。
完璧にやろうとするゆえに挫折するのであって、このレベルでも数多くの記事を読み通すことがより大切です。
3.にも関連しますが、数多くの経験、知識の習得と併行して、理解度は上達してきます。
上記は、私の経験からのモノであり、ハッキリした理論的な根拠というものはありませんが、
あえて言うならば、多読と精読の組合せによる「実践読書法」とでも言えるかと思います。
以前、「音読」の効能を引用したこともありますが、電車の中では声を出すことはできませんし、
声を出して読むことは読書スピード、頭の回転(黙読のほうが理解が早い)のリズムを妨げるので、
私自身あまりお勧めしません。それよりも、敢えて「音読」の効果を出すのであれば、
英語のリスニング時にすぐその後について頭の中で繰り返す、いわゆる「シャドウイング」のほうが
効果があるのではと感じています。
(ただ、シャドウイングできるためには、かなりの力が必要ですが。)
すこし横道にそれましたが、TIME読破のコツは、要は基本的な英語力(文法、語彙)を身に付けた
あとに、如何に多くのTIMEの記事を読むか、また読みつづけられるか、だと思います。
その為には、自分自身の経験による知識の範囲を増やすと共に、英語特有の色々な
表現をマスターする必要もあるでしょう。
しかし、一番大切なことは、以前ご紹介しましたように、TOEICで有名な千田潤一氏のおっしゃた言葉、
そのものズバリだと思います。
最後に、再びこれを引用します。是非、覚えておいてください。
The key to success is starting and not
stopping!
(成功の鍵は、始めることと、止めないこと!)
この言葉を、このコラムをお読み頂いたすべてに、私からもお送りします。
是非、頑張ってTIME読破に限らず、留学成功も実現させて下さい。
− 完 −
では、最後の締めくくりに、一言。
このコラムを何度も最初からお読みいただき、完全に理解し、自分の身につけてください!
そして、その後は、下記のホームページをお読み下さい。
「真に使える英語を身につけたい方の為のページ」では、他にも様々なノウハウを公開中!
下記のURLから、どうぞご覧下さい
http://members3.jcom.home.ne.jp/h-tamonin/RealEigo.htm
【宣伝】 私の無料配信メルマガ【実践留学道場】では、過去、『ヒデクラのTOEIC高得点秘話』を連載しました。
是非、このメルマガのバックナンバーもお読み下さい。このコラムで書ききれないノウハウも書いています!
メルマガ【実践留学道場」は、既に11年も発行が続いています、英語・留学の専門メルマガです。
配信登録は、メルマガオフィシャルページ(ココをクリック)から。
↓↓ TOEIC上級者への体系的な実践ノウハウは?
↓↓
・書籍『実践TOEIC(R)道場』
〜あなたもきっと取れる、新TOEICで900点〜
(全国の書店、ネット書店にて好評発売中!
アマゾンでは、書評や中身も見れます!!)
アマゾンのTOEIC高得点書籍販売ランキングで、過去8位に入りました!
現在アマゾンでは商品プロモーションおよび特別キャンペーン実施中!
(ご意見、ご質問のある方は、新・掲示板にご記入下さるか、もしくはメールにてお願いします。)
【最新情報】に進む
<特別編5>に戻る
英語・留学のページに戻る